予習や復習用にCD・DVDで配布されたリスニング教材を、学校や学習塾、英会話スクールなどで実際に利用していた方は多いのではないでしょうか。
最近ではスマートフォンやタブレットの普及もあり、メディアにコピーして配布するのではなく音声配信を行うケースが増えてきました。
今回は学校や学習塾、英会話スクールがCD・DVDのリスニング教材をストリーミング音声配信する理由についてご紹介いたします。
学校や塾のリスニング教材の管理について
教育コンテンツとしてリスニング教材を大量に保有している学校や塾では、CDやDVDで保管し必要に応じて複製や外注して必要枚数を作成するといった管理方法をとっているケースもまだ多いのではないでしょうか。
CDなどのディスクメディアは昔から馴染みがあり、実物があるため分かりやすいといったメリットがあります。
一方で音声配信が普及している現在において、以下のような課題も抱えています。
1. CDプレイヤーやプレイヤー付きPCがないと再生できない
最近ではCDプレイヤーを持たない生徒や講師も増えてきたため、CD配布されても視聴できないといった声が大きくなっています。
薄型ノートPCではCDやDVDを再生する機能がついていないことも多く、ポータブルオーディオプレーヤーやスマートフォンなどで簡単に音声が視聴できる現代において、CDの再生環境がないユーザーは今後さらに増えるでしょう。
2. 音声の視聴履歴が把握できない
CDを配布してユーザーに届けることは簡単ですが、実際に再生されているかどうか、何回再生されているかといった視聴状況までを確認することは出来ません。
また再生されていても最後まで視聴されているか、視聴者の離脱ポイントはないかなど、視聴傾向を分析することは出来ません。
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3. 管理コストがかかる
CDを配布する場合、複製の手間や外注の場合にはプレス費用がかかってきます。
また配布する際には梱包や発送などの費用が発生し、在庫の保管場所も確保しておかなければなりません。
4. 紛失のリスクがある
ディスクそのものを紛失してしまい、本来視聴すべきユーザーが視聴できなかったり、意図していない第三者(中古品業者)の手に渡ってしまうケースも考えられます。
またディスク自体をどこに置いたか忘れてしまって、探すのに手間がかかることも少なくありません。
5. 物理的劣化のリスクがある
古いディスクの場合にはデータが壊れてしまっていたり、音源の一部が聞こえなくなっているケースがあります。
デジタルデータを利用したストリーミング音声配信の方法とは
CD配布に替わって増えているのが、デジタルデータを利用したストリーミング音声配信です。
個人レベルでのスマートフォン普及に伴い、インターネット経由の音声コンテンツ視聴環境が整ってきたことが要因として挙げられます。
デジタルデータを利用した音声配信の方法として、主にストリーミング配信とダウンロード配信の2つの方法が挙げられます。
ストリーミング配信
ストリーミング配信は、インターネットを通じてデータを受信しながら音声視聴を行う方法です。
インターネット接続環境が必須になりますが、多くの音声配信で利用されており利用者には馴染みやすいでしょう。
ダウンロード配信
ダウンロード配信は、データを視聴端末に一度保存してから再生を行う方法です。
一度データを保存するとオフライン環境でも視聴可能というメリットがありますが、データをコピーされたり第三者に渡しやすくなってしまうことが考えられます。
企業の中にはストリーミング配信とダウンロード配信を併用するケースや、学校や塾では生徒専用サイトに音声データを用意しておくケースなども見受けられます。
またQRコードを教材に印刷して、紙面の内容と連動した音声コンテンツを手軽に視聴できるようにすることも増えてきました。
CD、DVDからストリーミング音声配信するメリット
デジタルデータを利用したストリーミング音声配信のメリットについても見ていきましょう。
1. 場所や時間の制約を受けない
ストリーミング配信の場合、インターネットに接続する環境さえあればPC、タブレット、スマートフォンなどのデバイスから視聴可能です。
CDプレイヤーを持ち運ぶのは不便ですが、ほとんどの方が携帯しているスマートフォンならいつでも視聴することができます。
2. 視聴速度を変更できる
リスニング教材は何回も繰り返して聴くことも多く、慣れてきたタイミングで速度を早くして聴きたいという要望も多いはずです。
特に英語など語学系のリスニングは視聴速度を変更できると、利用者に喜ばれるのではないでしょうか。
3. 視聴履歴の取得・分析が可能
インターネット配信であれば、どの教材が人気で再生回数は何回か、視聴時の離脱ポイントはどこかなど視聴履歴の取得を容易に行うことが可能です。
視聴履歴を分析することで、視聴者目線のフィードバックを踏まえた新たなコンテンツの制作にも活用できるでしょう。
4. コンテンツの柔軟性
コンテンツが一度完成した後で修正が必要になったり、学習要項の変更によって作り直しが必要になる状況もあるでしょう。
CDの場合は再配布が必要となりますが、デジタルデータの場合には新規登録や差し替えで済むので、運用面・コスト面のメリットも含め、柔軟性が高いと言えるでしょう。
5. 物理的劣化のリスクを回避
CDは物理的な劣化や紛失を回避することは難しいですが、デジタルデータそのものは影響を受けることはありません。
ただしデータ自体を削除することはできますので、端末に保存する場合やサーバに保存する場合でも、バックアップとして複数データを保存しておくようにしましょう。
デジタル音声配信にはSaaS(Software as a Service)がおすすめ
CDやDVDからインターネット経由のデジタル配信は今後も増えていくことが予想されます。
ただデジタル配信を始めるに当たって、どこから手をつけて良いのか分からないという方も少なくありません。
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