全国に拠点を持つ飲食店、コンビニ、ドラッグストアなどFC(フランチャイズ)展開をする企業では、動画配信を活用して情報共有をするケースが増えています。
これまで、国内各地の支店や加盟店が一つの場所に集まってミーティングや研修を実施していた企業は、動画配信システムを導入することにより、場所や時間の制約なく情報共有が可能になるでしょう。
また、大規模な会場を用意する必要や、出張費などの移動コストも不要になります。
メールや文書などテキストだけでは伝わりづらい内容も、動画活用によってスピーディーに支店やFC店へ共有することができ、担当スタッフが各店舗に行って説明する手間もなくなります。
今回は本社・本部が店舗や営業所、FC店に動画配信を行う際のポイントついてご紹介いたします。
本社・本部が研修や教育を行うために実施していること
全国に店舗や営業所、FC店等を展開する企業は、スタッフに対して本社・本部から様々な研修や教育を実施しています。
代表的な研修や教育内容について見ていきましょう。
1. 本部からの直接指導
本部の担当者が各拠点に赴き直接指導することで知識や成功ノウハウを伝授する方法です。
FC店などではエリアごと、店舗ごとに担当者を設置し、各拠点との連携を強めることが重要です。
定例ミーティングや、実践型のOJT研修を実施することが一般的です。
2. 集合研修
本部の方針の共有、本部への事業報告や集客のための広告宣伝方法や業務オペレーションなど、責任者としての教育研修から、人材採用・育成方法やマネジメントスキル、スケジュール管理といったリーダーシップ研修まで、幅広く実施されています。
講義研修やグループワーク、ワークショップ形式で実施されることが多いです。
3. 新製品情報の共有
新製品やサービスの情報をいち早く各拠点に共有し、スタッフの製品知識をアップデートします。
各拠点の担当者が本部に集合し、発表会形式などで共有されます。
仕入れを行なっている企業の場合には、メーカー元の担当者が行うことも見受けられます。
4. マニュアルの共有
マニュアルの最大の目的は、提供する商品やサービスの品質を一定のレベルに保つためです。
特にFC店など共通のブランドを使用してビジネスを展開する場合、商品を作る人やサービスを提供する人が異なる場合も、同質の商品やサービスを提供できなければ、ブランド価値を維持できません。
マニュアルによってオペレーションを標準化することで、商品やサービスを提供するまでのプロセスが均一化されます。
また、日々変化が求められる環境下でオペレーションの標準化を維持するためには、定期的にマニュアルの内容を更新する必要が求められます。
標準化といっても、全く同じ人材を育成するという極端な意味ではなく、企業の理念や求められるスキル、思考の方法、問題解決の手法などをスタッフ全員で共有出来る体制作りが求められます。
店舗や営業所、FC店へ動画配信を行うメリット
上記でご紹介した通り、本社・本部からスタッフに対して様々な研修や教育施策が実施されています。
これらの中には、動画配信システムを導入することで、その内容を動画配信に置き換えることや、動画と組み合わせることで効率化を図ることが可能です。
全国に店舗や営業所、FC店等を展開する企業が研修や教育に動画配信を行うメリットを見ていきましょう。
1. 場所や時間の制約を受けない
動画配信の場合、各地の支店や加盟店が日時を決めて一つの場所に集まって研修を実施する必要はありません。
インターネットに接続する環境さえあればPC、タブレット、スマートフォン、テレビ等どのデバイスからも動画を視聴することができ、視聴する場所や時間などの制限を受けずに研修を実施することが可能です。
2. 視聴履歴の取得・分析が可能
動画配信を実施すれば、どの研修動画が人気なのか、どれくらいの再生回数があるのか、動画視聴時の離脱ポイントといった視聴履歴の取得を行うことが可能です。
視聴分析により、新たな研修コンテンツを制作する際に視聴者の傾向を反映することが出来ます。
また、視聴者にIDを付与することで、重要な内容の研修動画をしかるべき者がきちんと視聴しているかどうかチェックすることも可能です。
視聴者ごとの分析のほか、拠点別視聴レポートを作成し、拠点ごとに傾向を分析するケースもあります。
3. コスト削減
前述の通り場所や時間の制限を受けないため、大規模な会場を用意する必要や、出張費などの移動コストも不要となります。
また、一度作った動画コンテンツは再利用や再編集が可能なため、研修費用の大幅なコスト削減が見込めます。
4. 学習効果
動画配信は学習効果においても、その特性からリアルの研修やテキスト中心のマニュアルに比べて様々なメリットを得ることができます。
例えば
- 思い違いすることなく正確に伝わる
- 繰り返し確認することができるので記憶に残りやすい
- 動画を通して、指導する側の熱が伝わる
- 動画Eラー二ングを活用した学習進捗の管理や定着性の向上
などが考えられます。
動画配信を行う際の注意点
動画配信を本社・本部から各拠点のスタッフの教育に取り入れた際のメリットについてはご紹介いたしましたが、動画配信による教育施策を実施する際には以下について注意しましょう。
1. クローズドな配信
一般的に本部から各拠点に対して提供される教育コンテンツは、自社ブランドやサービスの価値について、競合他社に知られたくない内容が含まれるため、機密性を担保する必要があります。
動画配信を行う際にコンテンツの機密性を担保するには、クローズドな配信環境を用意する必要があります。
例えば、視聴サイトにログインするためのアカウント情報・パスワードが用意されているなど、セキュリティ機能が設けられているイントラ、グループウェア、動画配信システムを選定することが考えられます。
2. 利用者への周知
動画配信を取り入れた際に、最初につまずく可能性があるポイントはその「定着性」です。
せっかく良いコンテンツを用意して施策を取り入れても、利用対象となるスタッフにその存在が知られず視聴されなくては意味がありません。
出来るだけ多くのスタッフの目に触れる事を意識し、積極的な周知に努めましょう。
例えばメールで周知を行う、毎週月曜日に新しいコンテンツを用意して習慣化するなど定期的な情報発信が必要です。
3. 継続性の考慮
動画配信による教育が定着した後に、注意しなくてはならないのは運営側の継続性です。
せっかく良い企画でも、予算や人的リソースの見積もりが甘い場合は、企画の継続が困難になることがあります。
スタート時に数本の動画コンテンツを用意出来たものの追加コンテンツを用意することが出来なかったり、コンテンツの更新を怠ってしまい、企画がそのまま放置されるといったケースはよくある話です。
企画を立てる段階から無理なく継続できる体制を心がけましょう。
また、何が目的で動画を配信する企画だったのか、目標を見失わないように心がけましょう。
弊社が提供しているDOUPA!ポータルは、クローズドな動画配信の運用に必要な基本機能が最初からすべて揃っており、本部から各拠点へ研修や動画マニュアル等のストリーミング配信が簡単にスタートできます。
シンプルで直感的な操作で動画視聴ができるので、ストレスなく各拠点のスタッフにシステムが定着します。
全国に拠点を多く展開されている企業様やFC展開している企業様の豊富な利用実績もございますので、ぜひご参考にしてみてください。
教育はオンラインとオフラインの使い分けや組み合わせが鍵
動画配信をうまく取り入れることで、研修や教育体制を大きく効率化することが可能です。
- スケジュールの都合がつかなくて参加出来ない
- スタッフを研修に行かせることで生産性を下げてしまう
- 交通費や宿泊費などコスト面が負担になってしまう
といった課題に対して効果が期待出来ます。
一方で、グループワークやワークショップ形式によるアクティビティ要素を持つ研修は、従来のオフラインによる対面形式が効果を発揮します。
各地に拠点を多く持つ企業は、オンラインとオフラインによる教育の使い分けや組み合わせが重要となっていくでしょう。
費用対効果を考慮して動画配信を活用することがオススメです。